こんばんは。
今日はおすすめホラーとしては初となる、漫画をご紹介したいと思います。
その漫画の名前は「不安の種」シリーズです。
とても怖く、そしてクセになる作品なので、張り切っていきましょう(?)!
不安の種とは?
不安の種は2002年から週刊少年チャンピオンで連載を開始したホラー漫画です。
「不安の種」自体は2005年で連載が終わってしまったのですが、その後「不安の種+」と名を変え、2019年からはチャンピオンREDにて「不安の種*」(アスタリスク)として連載中です。
新耳袋同様に怪談の短編集となっているので、気負わず、気軽に読み始めることが出来ます。

ちなみに映画化もされたのですが、そちらは正直あまりおすすめはしません。(誰かを怒らせたならすみません)
ただ、原作となるこの漫画の方は一級品のホラーです。
巻数が少ないにも関わらず多くのファンを生み出し、映画化までされているのは、やはりそのクオリティの高さからでしょう。
ちなみに有名キャラクターである「オチョナンさん」が出てくること、マンガ自体のクオリティが格段に上がって洗練されたことから、シリーズの中でのおすすめは「不安の種 +」です。
おすすめポイント
怪現象本来の恐怖
人間は、訳の分からないものが怖いのだと私は思います。
病気が良い例でしょう。
体調が悪くなり病院に行って、「医学界でまだ確認されていない病気」と診断されたらどうでしょうか?
あくまで「確認されていない病気」なだけで不治の病かどうかも分からないのに、言いようの無い恐怖に襲われるのではないでしょうか。
ただそこに、インフルエンザだとか、痛風だとか、症状に名前がつくだけでなんとなく安心出来る。
自分自身はそのメカニズムや治療法も理解していないのに、なんとなく正体の輪郭が見えた気になって安心することができる。
この漫画には、正体の輪郭すら見えない、訳の分からないものとしての恐怖があります。
出典:不安の種 第2巻 ぼーの章 「♭2 暗黙の了解」
産婦人科病棟に現れては何故か赤ん坊をかじろうとするモノ。「幽霊」なのか「妖怪」なのかすら分からない・・。
場所・年代が明かされている
この漫画の大きな特徴として、話の最後にそれが起きた場所と年代が明かされることが挙げられます。
「2005.東京都」「1998.世田谷区」みたいな感じですね。
これがまた凄く怖いんです。
バックグラウンドが全く分からないからこそ安心して聞けていた「何処かで起きたのかもしれない話」が、場所や年代を絞り込むことによって急に実体験としての現実味を帯びるように感じてしまいます。
体験者が「これは僕が20年以上前に世田谷に住んでた頃の話なんだけどね…」と語っている姿が目に浮かびます。

ちなみに馴染みのある地名が出てきた時ほど嬉しいことは無いんだよね。
隣駅で起きた話が出てきたことがあって、大喜びしたもんよ!
しかも、中には年代だけ明かして「場所は伏す」の表記があるものがあるんです。
ざっくりとした地名も明かせないような理由が何かあるのかと勘繰ってしまいます。
漫画ならではの新鮮な恐怖を与えてくれる
怪談にはある程度「あるある」がありますよね。
全く同じではないんだけれど、何処かで聞いたことがあるような似た話。
例えば、「枕元に何故か母が立ってると思い横を見たら、その母が寝ている」なんて話。怖いんだけれど、似たような話がありすぎて聞く分には新鮮さはありません。
ですが、それを改めて絵にされるともの凄く新鮮なんですよ。
ああ、これって冷静に考えるとめちゃめちゃ怖いよね!と気付かされます。
「何故か顔だけ黒くて見えなかった」ってこういうことなんだな〜、とかですね。
もちろんお約束どころか、先述の正体の輪郭すら見えないような話も沢山ありますよ。
まとめ
いかがでしたでしょうか、不安の種。
今回の評価はこちらとなります。
怖い映画なんか見た日の就寝時、ふとその映画を思い出して怖くなることってありますよね。
目を開けたらそこにさっき見た映画の霊が立っているんじゃないかという不安・・・。
このマンガを読むと、まさしくそんな不安が発芽する種をばら撒かれた気分になります。

また要らん事を