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【忌み地散歩・第1弾】女の霊の目撃情報あり。墓の下に掘られた千駄ヶ谷トンネル

こんばんは。

今日は久しぶりの「行ってきた」の更新となります。そしてそれに合わせて、新しい企画を始動しようかなと思います。
その名も、「忌み地散歩」です。

忌み地とは、過去に何かしらの因縁があった土地のことです。例えば江戸時代に処刑場があった場所だけれど、今は駐車場になっている・・。こんなのはもう正真正銘の忌み地です。
この企画は、都内に数多くあるそんな忌み地を散歩して、オカルトの香りを感じていこうという明るいものになりますので、どうぞよろしくお願いします。

オカうさ
オカうさ

更新はゆっくりめです

では早速行ってみましょう。忌み地散歩の第一弾は「千駄ヶ谷トンネル」です。

千駄ヶ谷トンネルに纏わる怖い話

「千駄ヶ谷トンネル」は東京は千駄ヶ谷にある有名な化けトン(お化けトンネル)です。


そもそもなぜこのトンネルに怪異が囁かれるようになったかといえば、立地に原因があります。というのもこの千駄ヶ谷トンネル、実はトンネルの上に「仙寿院」というお寺があるのですが、そのお寺にある墓地の下をそのままくり抜いて作られたトンネルとなっております。今でもトンネルの上には沢山のお墓が存在しているんですね。

そんな千駄ヶ谷トンネルですが、数ある噂の中でも1番有名なものはやはり「天井から降ってくる女」でしょうか。
トンネルを走行していると逆さ吊りのまま女がこちらを睨みつけてくる。びっくりして目を離せずにいるとその女がいきなり降ってきて、フロントガラスに手形を残したまま消えるという話です。
「天井から女が降ってくる」という話はトンネルの怪談としては決して珍しくない話ですが、お墓の真下を通るここ以上に信憑性のあるトンネルはそうないでしょう。

また、白いワンピースを着た血塗れの女に追いかけられるという話もあるそうですよ。まあそんなものと遭遇したら幽霊じゃなくても怖いですけどね。

付近でも囁かれる怪異

これは千駄ヶ谷トンネルそのものの話ではないのですが、現場周辺でも怪異の噂は後を絶たないようです

まずは隣接する「ビクタースタジオ」
こちらも怪奇現象が起こることで有名なようです。あまりに怪奇現象が多発するのでスタッフはみんな慣れっこになってしまったとかしないとか。隣接しているということで、こちらも千駄ヶ谷トンネルと同じく墓地移設の影響を受けているのではないかと私は思います。

更にはこんな話もあります。これはどこで聞いた話か忘れてしまったのですが、誰か怪談師のお話だったと思います。
付近にあるコンビニは普通の、何処にでもある清潔感のある明るい作りの店舗なのに、なぜか室内はいつも暗く見えたのだとか。体験者はそれを不審に思っていたそうなのですが、ある日そのコンビニに行くと、その違和感の正体に気づいたそうです。
天井を見上げると、電球にまるでコウモリのように覆い被さる女の姿が視えたのだとか。
体験者はそれを見て、店内が暗く見える理由を納得したのだとか。

このコンビニは隣接していないので墓地移設の話と関係があるのかはわかりませんが、(というかどこのコンビニか自体わかりませんが)後述する人骨の話もあります。ここら一帯にはやはり土地に染みつく何かがあるのかもしれません。忌み地としては申し分ないでしょう。

実際に散歩してみた

それではここからは実際に千駄ヶ谷トンネルを歩いてみましょう。

都内外問わず有名なこのトンネルですが、その知名度とは裏腹に全く怖くないという不思議な心霊スポットとなっています。
では、なぜ怖くないのか。

まずこの千駄ヶ谷トンネル、全長はなんと61mしかありません。

サムネイルにも使ったトンネル外観
入口からすぐに出口が見えるほどの短距離

徒歩ならまだしも、車なら入ったらすぐ出口です。恐怖感を盛り上げるのに必要な没入感がこれでは全然形成されません。

また、周辺環境もめちゃめちゃ良いです。周りには国立競技場と明治神宮野球場。1.5km圏内には表参道や、新宿などがある都心ぶり。挙句、トンネル内にはタクシーの運ちゃんたちが路駐して仮眠をとっている始末です。

国立競技場

これだけ人気(ひとけ)がある場所ですから、何も知らなければ本当にただのトンネルだと思ってしまうでしょう。私のような「ちょっと見学」くらいならともかく、ちゃんとした心霊スポットを目的として来ている人はまずいないのではないでしょうか。
その為、私のような心霊スポットは嫌いだけれどなんとなく雰囲気だけでも…という方にはぴったりな場所かなと思います。

ではなぜそんな場所をわざわざ紹介するのかと言うと、この土地に絡む因縁がとってもタイムリーだなと思ったからです。

奥にはお墓が並んでいて、トンネルの真上にあたる。
青い標識の裏は全て墓地です

その原因となるのが、1964年に行われた東京オリンピックでした。
付近にはオリンピックで使用する国立競技場などの競技施設が位置しており、当時この辺りの開発は急ピッチで進められていました。そして交通を潤滑にする道路整備のために開通させたのが、このトンネルだったというわけです。
本当は仙寿院ごと別の場所に移動させて道路を通したかったようですが、仙寿院側がこれを拒否。下にトンネルを通すという折衷案で合意にいたったようです。
この場所に眠る者たちからすれば勝手に掘り起こされて移動させられ、戻ってきたかと思えば“下の階”が騒がしくなっていたわけですから、たまったもんじゃありません。

今でも様々な問題が残され有耶無耶にされたままのオリンピックですが、半世紀以上前にもこんなとんでもレガシーを残していたんですね。とってもタイムリーです。
以上のことを踏まえると千駄ヶ谷トンネルは、企画の1発目としてピッタリな忌み地=因縁を持った土地ではないでしょうか。

ちなみに、この千駄ヶ谷トンネルのみならずこの辺一体が歴史を遡ればどうも“死”が纏わりつく土地となっているようです。
というのも、つい最近も土地を掘ってみたら187体もの人骨が見つかったようですよ。これは江戸時代に埋葬されたもので事件性はないようですが、どうもいくらでも噂が立ちそうな土地ではあるようです。

天井には謎の文字と数字がいくつも書き込まれ、しっかりめの監視カメラが設置されていました。

現場周辺の環境とアクセス

「血塗れの女」の話をした後で信用されないかもしれませんが、現場周辺の環境は繰り返したくなるくらいとても良いです。

手前には大きめの交差点も


撮影は日中に行きましたが、トンネル自体がそもそも夜中でも安心して通れるような場所です(心霊の心配をしないのならば)。周りの治安も良いですし、近辺は都会でありながら緑豊かな場所でもあります。家賃はさておき、沖縄と共に引っ越し先リストにいれたいくらいの街です

オカうさ
オカうさ

夏は神宮球場で花火!

また、付近には美味しいご飯屋さんもあります。あいにくこの日は都合があって新宿で食事を済ませたのですが、ホープ軒という有名なラーメン屋さんです。油っこくて「男ぉ!」という感じのラーメンなんですが、美味しいんですよね〜。
是非トンネル見物の際はお立ち寄り下さい。

ホープ軒

アクセス

千駄ヶ谷トンネル
〒150-0001
東京都渋谷区神宮前2丁目21

まとめ

いかがでしたでしょうか。
今日は「忌み地散歩」の第一弾として、千駄ヶ谷トンネルを紹介させて頂きました。一見何の変哲もないただのトンネルなのに、そこに絡む因縁を知ると少し違った見方になってしまうのが面白いです。

また、忌み地について書かれた面白い怪談本を紹介した記事もありますので、是非そちらもお読み下さい。

土地と物件に纏わる怖い話。おすすめホラー書籍「忌み地」


今回から始動した企画「忌み地散歩」ですが、こちら単なる心霊スポット巡りとは違い、あくまで“忌み地”を散歩してオカルトの気配を感じるという企画となっております。直接的に幽霊を写すことを目的として“心霊スポット”を巡るわけではないので、もしかしたらそれを求めている読者様との間に齟齬があるかもしれません。

ですが書籍「忌み地」によれば、やはりそういう場所にはそういう話が集まるとのことでした。もしかしたらこういった場所を訪れることによってそういう話と出会うことも出来るかもしれませんので、楽しみながら企画を進めていきたいと思います。

オカうさ
オカうさ

お楽しみに

それでは。