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かつて住んだ家の怖い話、明らかになった因縁。「気味の悪い豪邸」

こんばんは。

皆さんは曰くのある家に住んだことはありますでしょうか。

なんでか引越してから調子が悪い・・
この家、なんだか気持ちが悪い・・・

世の中にはそんな家があるのだと言います。

オカルト業に従事する私はもちろんそんな物件は綿密に調べ上げて必ずパスするのですが、明らかに「絶対そうじゃん」っていう物件を見つけることがたまにあります。
今までで1番インパクトがあったのは明大前、駅徒歩5分内で築10年未満、¥30000/月というものでしたね。

オカうさ
オカうさ

あなたはネタ集めのために率先して住むべきなのでは…?

その家に一体どんな魑魅魍魎が出るのか、今となっては知る由もありません…。

エピソード

Rさんから聞いた話。

Rさんが生まれ育ったのは、東京は中央線にある大きな街だ。
私自身さまざまな縁があって何度もその街に足を運んだことがあるが、なんとなくジトっとした、独特な雰囲気のある街である。

さて、これはRさんが小学校に上がる前のこと。同じ街の中で引っ越すことになった。
引越し先はお父さんの会社が用意してくれた家らしく、格安の家賃の割にはたいそう立派な、広い一軒家だったらしい。
2階建てで広い庭があり、中央には吹き抜けがある。吹き抜け部分には螺旋階段がかかっていて、シャンデリアまでかかっていた。豪邸だ。
それまでRさんはずっとマンション暮らしだったこともあり、初めての一軒家、それも豪邸暮らしに舞い上がったそうだ。


だが、引越してすぐにRさんは気味の悪い夢を見るようになる。

家の真ん中を通る螺旋階段を、見知らぬ老婆が四つん這いで動き回るというのだ。その様子はさながら蜘蛛のようだったと言う。

顔はシワシワで白髪頭、本来ならば目がある場所には穴が空いているように真っ黒だった。
そんな老婆がゆっくりと一階から二階に登ってきて、踊り場部分で停止する。
その際、まるで何かを探すかのように辺りを一度見渡すのだが、Rさんのことにはまるで気付いていないかのように見向きもしない。
それでも刺激しないようにとRさんが必死に息を殺して潜んでいると、やがて老婆はくるりと向きを変え、また一階に降りていく。
そんな夢を何回か見たのだという。

老婆は何か危害を加えてくるわけでもない。だがこれが本当に怖く、子供ながらに身の危険を感じたそうだ。
やがてRさんは起きている時でも階段を通る際にはダッシュするようになった。

また、こんなこともあった。
歳の近いお兄さんとリビングで追いかけっこをして遊んでいた。
お兄さんが走って逃げ回り、Rさんがそれを追っていたという。

ソファを越えて逃げる兄を捕まえようと、Rさんがソファの背の部分に立った瞬間、後ろから誰かに押されたのだそうだ。
Rさんはソファから転げ落ちて頭を打ち、堪らず泣き出してしまった。

泣きはしたものの大事には至らなかった。が、一体誰が背中を押したのだろう?

後ろを追っていたわけだから、当然お兄さんにそんなことが出来るはずがない。
その場に両親もおらず、自分たち2人以外には誰もいない。
だが背中には確かに触られたという感触だけが残っていた。

そんなこともあり、子供ながらにこの家は何か気持ち悪いなと思っていたという。


それから月日が経ち、大人になったRさん。お父さんと飲みに行った時のこと。ふとその家の話になったそうだ。
この時、Rさんは怖い話としてこの話題を振ったのではなく、あくまで子供の頃の思い出話として出したものだった。
だがそれを聞くなりお父さんの顔は急に曇り、返ってきた答えは予想とは遥かに違うものだったそうだ。

「あそこの家か。本当に気持ち悪かったよな。お前らがまだ子供だったから怖がらせないようにしていたけど、お父さんとお母さんはすぐに引越したいと思ってたくらいなんだよ。」

ある日、まだ子供のRさんが壁に落書きをした。それを発見したお父さんは当然Rさんを叱りつけた。
するとRさんは「だって◯◯ちゃんがやれって言ったんだもん」と泣きながら釈明したという。
その様子がとても嘘や苦し紛れの言い訳をしているようには見えなかったのだそうだ。
なによりRさんは普段、絶対にそんな悪さをしない子供だった。

また、ある時はこんなことがあった。
吹き抜け付近でお兄さんと遊んでいたRさんが急に大泣きしだした。
聞けば「目が黒いお婆ちゃん」が階段の下からゆっくりゆっくりと這ってくるのが怖かったのだという。
別の日にはお兄さんの方が、やっぱり吹き抜け付近でお婆ちゃんを見たと言って泣き出す。

子供はイマジナリーフレンドといって想像の友達を作り出すというが、2人同時に同じようなことを言い出すのは変だ。
それに、家から離れれば2人ともそんなことは一切言わない。
そんなことが何回かあってご両親はその家に恐怖を感じていたのだという。

え。なんだそれは!あれは夢じゃなかったの?
というか、あの家みんなも怖かったんだ!!

今まで夢や勘違いで片付けていた遠い記憶に、改めて総毛だった。

「でもさ、しょうがないよな。あそこもともと墓地を拓いて作った土地だったし。」

これも初耳であった。
聞けば、そこの土地一帯はもともと近所の大きいお寺の敷地で、墓地が建てられていたらしい。
それを何かの都合でお寺が墓地を閉めたらしく、更地になって新しく建てられた家の一軒がRさんの住んでいた家だったのだ。

Rさんはその時全てが繋がったような気がしたという。


人が住んでいるかは知らないが、その家はまだあるのだそうだ。
周りにモザイクをかけるので家の外観だけでもブログに載せても良いかと聞いたが、断られてしまった。

まとめ

怪奇現象は「勘違いかもしれない」「夢だったんだ」で片付けられてしまうことが多いです。Rさんも今までそうやって、この説明のつかない体験を自分に納得させていたのでしょう。

ですがそこに、原因になり得る事実(この場合は元墓地)が加わると、途端に誤魔化しが効かなくなってしまいます。
恐らくRさんの衝撃は相当なものだったのではと想像します。

また、千駄ヶ谷トンネルなんかも墓場をくり抜いて作ったが故に怪奇現象が起こるとされていますが、やはり土地の曰くは怖いなと思いました。
近年は「大島てる」で物件の曰くを簡単に調べることが出来るようになりましたが、本来ならばもっと遡って調べる必要があるのではと感じました。

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しかし、、、
そんな婆さんを見た日には大人の私でさえトラウマ必至だと思います。