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運転が再開されない最終電車。鉄道にまつわる怖い話「人身事故の真相」

お久しぶりです。
GWの後遺症と本業の影響で、更新がすっかり滞ってしまっておりました。

今更ではありますが、皆さん今年のGWはいかがお過ごしでしたでしょうか。
私は勤め人ではないので元々自由気ままな生活ではありますが、やっぱりお休みとなると嬉しいものです。
このご時世でどこに行くことも出来ませんでしたが、ずっとゲームをしては食っちゃ寝はぴはぴで大変満足に過ごさせて頂きました。

オカうさ
オカうさ

uberイーツが止まらなかったよね。

さて、今日は聞いた怖い話をご紹介しようと思います。
体験者は樹海で一緒にお経を聞いたSです。

深夜のドライブで体験した怖い話。「樹海で聞いたお経」

エピソード

某鉄道会社の総合職として働いている、友人のSから聞いた話。

鉄道会社というと電車を走らせるだけかのように思うが、実際にはグループ会社であり、その展開している事業は多岐に渡る。具体的に言えば、ホテルなどの観光事業や、百貨店やスーパーなどの小売業、交通事業などだ。

そして新入社員は、グループ内のそれらの仕事を数週間ずつ体験させられる仕組みになっているらしい。今後実際にそれらの職務に就くことはないが、一応現場を体験しておけよということだろうか。

数年前、新入社員のSは駅員として、ある駅に配属させられた。
いつも通りの業務をこなして1日が過ぎ、いよいよ次に来る電車が終電という時間になった。
この電車を見送れば今日の仕事もやっと終わりである。慣れない業務にSはほとほと疲れ果てていたという。

そこに、本部から一報が入った。数駅離れた終電車両が事故を起こした為、到着が遅れるという連絡だ。
Sは数週間程度の配属だったので初めての人身事故であったが、普段からそこで働いている同僚達からしたら決して珍しいことではない。悪く言えば「またか」といった雰囲気で、特別慌てたりする気配はなかったそうだ。

仕事が長引くのは億劫だが、聞けば大体1時間ほどで事故処理は終了するようだし、なにより特に自分たちが何をさせられるわけでもない。
順調に作業が進むことを祈り、我慢して待つことにした。

ところが、1時間経っても事故処理が終わる様子は見らなかった。更に言えば、事故の詳細の連絡すら無いのだ。
運が悪い、今日は手間取っているんだな。現場は悲惨な状況なのだろうか。
そんなことを周りは話していたのだという。

だが、待てど暮らせど一向に連絡は来ない。遂には予測していた時間から更に1時間も経ってしまった。
何かがおかしい。いつもの事故と何か違うんじゃないのか?現場はどうなっているんだろう?
なんとなく、その場が不穏な雰囲気に変わっていったのが分かったという。結局その日は2時間以上も残業することになってしまい、ようやく業務は終了したという。


翌日になって出勤すると、職場は昨日の事故についての話題でもちきりだった。
聞けば、事の次第はこうだ。

昨日、例の車両に乗る運転手は最終電車を走らせていた。
車両は高架上を走り、どちらの最寄り駅からも距離がある辺鄙な場所だったらしい。

すると、どこから現れたのか、突如として若い女が車両の前に出てきた。白いワンピースを着た、20代と思しき女だ。

危ない!

一瞬の出来事だったそうだ。列車は女に激突し、鈍い音が響いた。車両に衝撃が走る。

やってしまった!!

慌てて運転手は車両を緊急停止させ、確認作業に入ることにした。当然、まずは会社に一報を入れるので、それに伴いそれぞれの最寄りの駅からは応援が出され、数人がかりでの確認作業が開始された。
素人からするとそんなものは警察や消防の仕事なのではと考えてしまうが、遺体の確認・回収など、意外にも駅員が関与しなければならない仕事は多いのだそうだ。
今回も定められたマニュアル通りに確認作業が行われた。

ところが、いくら探せど死体が出ない。
確かに車両には、何かに衝突した際に出来る破損が見られる。
車掌自身も若い女を轢いたと具体的に証言していて、嘘を吐いている様子は見られない。というよりも、嘘を吐く理由自体がそもそもない。

だが、肝心の遺体が無いのだ。どこを探しても見つからない。それどころか、血痕や肉片など、人を轢いた時に発生するような形跡がまるで無かった。

こうなると話はややこしくなる。
もしや遠く離れた所まで飛ばされたのではないか?
はたまた車輪に巻き込まれて、何処か車両の内部に隠れているのではないだろうか?
念のため一通り確認するが、遺体は一向に見つからなかった。
万が一のことがあるのでそのまま車両を発進させることも出来ない。かといってこのまま車両を止めておくわけにもいかない・・。

結局、更なる応援が出され大規模な点検が実施されたものの死体は見つからず、最終的にそれは「運転手の勘違い」として処理されたのだそうだ。
それで確認作業があれだけ延びたとのことであった。

この話を聞いて私と同じく怪談好きのSは、もしかしてそういうことが頻繁にあるのかと思い、先輩に聞いてみた。
が、後にも先にもそんなことはその時一度きりだったのだという。

まとめ

いかがでしたでしょうか。


Sとは元々、オカルト仲間でもあります。プロフィール欄に記載している「休日にはたまに夜の奥多摩まで(友人の)車を走らせ、ホラー動画を視聴したりもします」の「友人」は実は彼のことだったのですね。
そんな仲の良い彼が実際にこんな怪異に遭遇したことを考えると、とても羨ましいです。

私はSの会社とは違う、とある私鉄のユーザーなのですが、この前似たような現象に遭遇したことがありました。
その時も深夜帯でした。人身事故だという掲示はされているものの、詳細が曖昧で何時間も運転が再開されない。
人身事故が発生されたとされている場所が高架上の、どこから入り込んだの?というような場所。

もちろんただの事故だったのかもしれませんが、こういう話を知っているだけに、どうしても妙な勘ぐりを入れてしまいたくなります。

オカうさ
オカうさ

想像が当たってたら良いね


その職業に従事しているからこそ知っているような怖い話があれば、是非とも教えてください。