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実は10人に1人が経験していた!幽体離脱のやり方とコツ、怖い話

こんばんは。

その昔、公共放送で幽体離脱を難なくこなしてみせる双子の芸人が一世を風靡しましたが、今日はそんな幽体離脱について研究してみたいと思います。

私も含め、正直そんな不思議な現象ほんとにあるの?という感じでしょうが、なんと驚くことに、この世界では10人に1人が幽体離脱を体験したことがあるというのです。

オカうさ
オカうさ

え、そんなに

びっくりですよね。存在すら疑っていたのにむしろそんなに沢山いるのかと…

ただこの現象、なんと幻覚剤の使用や脱水、脳への電気的刺激などによっても誘発する事が出来るそうなんですよ。つまり、心霊現象ならずとも人体の反応として起こり得る現象なんだそうです。

とは言っても我々がよく知っているように、この世の中は科学で説明できることだけが全てではありません。
というわけで今日は、そんな明らかにオカルトに分類されるであろう幽体離脱の話も含め、研究を進めていきたいと思います。

幽体離脱とは?

ご存知の方も多いと思いますが、幽体離脱とは自分の肉体から意識・あるいは魂だけが抜け出して離れている状態のことです。別名「体外離脱」とも言われたりします。

これだけ有名な怪現象で、しかも体験者数もそれだけ多いとなれば、巷では幽体離脱に関する怪談が溢れていそうなものですが意外にもその数はあまり多くありません。特に我々が期待しているような外を自由に歩き回ったり、ちょいとムフフな話なんてのは珍しいように感じます。

19世紀に描かれた魂が肉体が抜けるイラストーWikipediaより引用

というのも、この幽体離脱はその性質上、夢と見分けがつき辛い現象というのが第一にあるかなと思います。なんて言ったってその多くが睡眠中に起きるんですからね。
よく怪異を体験した人が「夢だったのかもしれない」「寝ぼけていただけだ」なんて言ったりするものですが、それが睡眠中に起きたことだとすれば尚更そう考えるんじゃないかなと思います。

幽体離脱のやり方

さて、そんな幽体離脱ですが、やってみたいと思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。

残念ながら、幽体離脱の科学的なハウツーがあるわけではないので、ここでは体験者たちが語る当時の状況から共通点を探っていきたいと思います。

体験談の共通点

幽体離脱: 心の探検に出かけよう 」の著者、小栗堅さんは高校2年生の夏のある日、寝入っていると急に体から何かが抜けていく感覚に陥ったのだといいます。それは、まず体が大きく揺れ、ゴーという轟音とともに周りが回り出し、まるで自分が竜巻の中にいて体の中から何かが抜け出すような経験だったそうです。
いきなりそんな事態に陥ったわけですから当然その時の恐怖はとんでもないものだったと想像するのですが、著者はその時本能的に「これを放置しておくと、体から魂が抜け、死んでしまう」と感じたそうです。

オカうさ
オカうさ

体から魂が抜ける…?

その為、その時は必死に「魂が抜けぬように」堪え、難を凌いだんだそうです。

ただ、そこから10年以上経ったある日著者は再びあの時と同じ現象に襲われることになります。その時も睡眠に入るとともにすごい音が鳴り響き、体から魂が抜けるような感覚があったそうです。
その時にふと「行きつくところまで行ってみよう」と思い立ったそうで、死を覚悟しながら(それくらい恐ろしい体験だったのでしょう)、体から魂が抜ける感覚に身を任せたと言います。すると、いきなり体がゆっくりと浮き上がるような感覚になりました。そして、それはとてもとても気持ちの良い感覚だったそうです。次第に目の前30cmほどまで天井が迫ってきて、下には寝ている妻の姿、そしてその横にいる自分の姿まで確認したそうです。
これが霊体験か脳が作り出した反応なのかはさておき、紛れもなく我々が幽体離脱と呼ぶ現象なのではないでしょうか。

著者は当時の状況をこう思い出しています。
「お風呂に入った後、寝ようと布団に入りました。あおむけの状態でした。一言でいうと完全リラックス状態です。体中の関節も身も心も全ての力が抜けた状態で目をつぶり、いつでも寝入れる態勢になっていた時に起こりました。」

また、「教えて!goo」に投稿された「金縛りと幽体離脱」というQ&Aには幽体離脱が出来るという方が「幽体離脱は脳の作り出した幻覚」としながらも、その時の状況を語ってくれています。

「体外離脱が出来る者です。(中略)…まず耳鳴りがして金縛りになり身体が空中に浮きます。その後ゆっくりと床に着地すれば体外離脱の世界に入る事が出来ます(私も最初の頃は恐怖感の為に途中で起きてしまいました)。(中略)…最後に一言だけ言わせて頂きますが、体外離脱は『とんでもなく楽しい』体験です。」(huitubeさん)

方法とコツ

これら2つの体験談から奇妙な共通点が見えてきます。まず初めに大前提として、起床中ではないということですね。皆さん就寝中か、寝落ちするかしないか、あるいは意識を失うような(後述)、要は覚醒していない状況で体験をされているみたいです。

まとめると以下のことになります。

幽体離脱時の状況
  • 覚醒していない状況であること
  • リラックスした状況であること
  • 耳鳴りがする
  • はじめは恐怖感がある
  • 何かが抜ける感覚がある
  • 空中を漂う感覚がある

上記の状況を再現すれば、同じ体験が出来る確率が高まるということですね。

また、体験談でまとめた前者の著者の方は、幽体離脱をする為のコツとして、「(体から何かが抜け出す感覚を)自然にまかせるか、体から魂を開放するように、体を起こす」と述べています。
更に、「完全リラックス」するために、ゆっくりとお風呂に入ることも勧めています。本の中では述べられていませんが、恐らくお風呂と言っても湯船のことでしょう。人は38〜40°のぬるまめのお湯に入ることでストレスで活性されていた交感神経の働きが弱まり、リラックスできるそうです。寒い時期になってきましたが、反対に42°以上のお湯だと体が活性されてしまうそうなので気をつけましょう。

つまりまとめると、「リラックスした状態で眠りに落ちそうな瞬間に幽体離脱になりやすく、耳鳴りや『何かが抜けるような感覚』があったら合図。恐怖感はあるかもしれないがそれに負けず身を任せるか、自分から魂を開放するような意識を持つ。空中を漂う感覚があれば成功」ということでしょうか。

これを読んでいる方は恐らく皆さん幽体離脱未体験者なわけでしょうから、初めてその状況に直面すれば大変な恐怖なのではと想像します。というか、魂が抜けそうな感覚に陥れば誰でもそんな心理になることでしょう。
ただ、huitubeさんの言葉を借りれば恐怖感のために途中で起きてしまうことは「惜しい」ことなんだそうです。なので幽体離脱をするためのもう一つのコツとしては、「いざその状況になったら、恐れないで飛び込むこと」になるのではないでしょうか。

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幽体離脱の怖い話

さて、今まで幽体離脱の良い側面ばかりお伝えしてきました。ここまで読んでくださった方は「きっと幽体離脱はさぞ気持ちよく楽しく、とっても良いものなんだろう!」なんて期待を抱いていることかと思います。

ところが、もちろん自然の秩序から外れた「怪奇現象」なわけですから、良いことばかりではありません。

ここでは幽体離脱にまつわる怪談を2つ紹介したいと思います。

幽体離脱と心霊体験

作家でありながら怪談師でもある吉田悠軌さんの著書、「恐怖実話 怪の足跡」に収録されている「新宿マンション三話」という怪談です。

新居に引っ越したばかりの体験者は、毎晩のように変な夢を見るようになった。それは、ベッドで寝ている自分を天井から見下ろしているものだった。

なんとなくこれが夢だという自覚はあった体験者だったが、その内に異様に痩せ細った女が部屋の隅に立っていて、寝ている自分をジッと見つめていることに気づいてしまう。夢だと分かっていてもその女の佇まいがやけに恐ろしく、なんとか夢から覚めようと力を振り絞ると目が覚める、という日々を繰り返していた。

時間を確認するとそれはいつも決まって深夜2時頃だったが、何故かドアの外からは「シャッ…シャッ…」とホウキで廊下を掃く音がするのだという。管理人が共用部分を掃き掃除してくれていると考えた体験者は、こんな非常識な時間帯ではあるが、怖い夢を見た後ということもあり、近くに人の気配を感じることにどこか安心感を覚えていた。

そんなある日、体験者はたまたま管理人と顔を合わせることがあったので、日頃のお礼の気持ちから深夜の掃き掃除のことを話題に挙げてみた。すると、管理人はそんなこと全く身に覚えがないという。挙句、自分はもう高齢だからそんな時間には起きてすらない、テレビの音でも聞き間違えたのではないかとまで言われてしまった。

しかしそんなはずはない。あの音は確かに鳴っているし廊下から聞こえるのだと考える体験者であったが、一方でそれならばあの音の正体は一体何なのかという疑問が湧いてきた。

その夜、体験者はまた例の夢を見た。寝ている自分を上から見下ろし、ガリガリに痩せ細った女がそこにいる夢だ。ただし、この日はいつもと違う点があった…。

この話はぜひ本編で直接読んで頂きたいので、ここまでのあらすじしか紹介しません。ただ、既に皆さんもお気づきかと思うので言ってしまいますが、この後、この「痩せ細った女」は夢から現実世界へ飛び出してくることとなってしまいます。もっと直接的に言えば、夢で見ていた光景は全て現実の出来事だったわけですね。体験者は本当に寝ている自分、部屋にいる痩せ細った女を見ていたわけです。

この怪談の中で「幽体離脱」という言葉は1度も使われておりません。単に「夢と現実の奇妙な一致」、あるいは予知夢程度の感覚で済まされています。もちろんこの怪談の主役はあくまで「痩せ細った女」なので、幽体離脱の話を交ぜるとややこしくなってしまうということもあるでしょう。
ですが私はこの話こそ、幽体離脱中に霊体験をしてしまった特に珍しい事例なのではと思いました。

夢占い的には幽体離脱の意味は「これまでの自分を捨ててまったく新しい別の自分へと生まれ変わろうとしている」ことなんだそうですが、こんな恐ろしい体験をしてしまったら元の生活には決して戻れません

なんにせよめちゃめちゃ面白い話なので、是非とも読んでみて下さい。
体験談を参考にした「幽体離脱: 心の探検に出かけよう 」とともにこちらも2021年12月現在、読み放題で読めます。

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田中俊行も経験した!

また、幽体離脱というと就寝中に起こるものだと思われがちですが、怪談師でありオカルトコレクターでもある田中俊行さんは起床中にそれを体験したことがあるそうです。

オカうさ
オカうさ

田中氏…

Channel恐怖」の「DJ響の怪談に酔いしれる夜第4回」にてその貴重な体験を語ってくれていました。

それは小学生の時に「わんぱく相撲大会」に参加して「でっかい奴」と組んだ際、頭の中が「プチッ」と言ったそうです(解説するのも野暮ですが、恐らく力んで頭の血管が千切れたような表現なのでしょう)。そしてその瞬間、意識が頭から抜け出し、目の前には上から相撲を組んでいる自分の光景が広がったのだそう。
しかしそれはほんの一瞬のことで、次に気づいた時は土俵の上で倒れていたそうです。その間ほんの1秒程度の感覚だったのだとか。

幽体離脱自体ももちろん貴重な話ですが、就寝中ではなく、むしろ活動的でアドレナリンが放出されまくっている時に経験したというこれまたとても貴重なパターンの話かと思います。

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まとめ

いかがでしたでしょうか。
私は霊感もありませんし幽体離脱も体験したことはないのですが、幸運にも明晰夢は子供の頃何回か見たことがあります。まだ「明晰夢」という言葉すら知らない遠い昔の話です。辛い現実世界を抜け出して精神世界を旅する、文字通り夢のある話ですよね。

人形の怖い話人形にまつわる怖い話。「悪夢から出てきたからくり人形」

明晰夢にしろ幽体離脱にしろ、現実世界を抜け出す扉はいつだって夢にあるのかもしれませんね。

オカうさ
オカうさ

ちなみに、明晰夢のコツは「とにかくそれが夢であると気付くこと」です。

それではまた。